ソウムメイト2017”啐啄同時”

2007/01/26 [Fri]

東南アジアの伝統工芸

 近頃東南アジアのやきものに興味があります。きっかけはやはり茶道具からなのですが、例えば千利休が所持し細川三斎に伝わった南蛮芋頭水指(なんばんいもがしらみずさし:現在は永青文庫の所蔵。肥後五十四万石の大名だった細川家は、伝来する歴史資料や美術工芸品の保存・研究のため永青文庫を設立。昭和47年から一般にも公開しています)や、その類品の蓋や建水として用いられたハンネラと呼ばれる無釉の土器などは東南アジア製で、その麁相とした風情から侘び茶の原点ともいわれています。またやきものだけでなく、毛織(もおる:ムガール帝国の音写といわれる)と呼ばれる金属製品や、袱紗・仕服に使われる布製品も古くから東南アジアのものを珍重してきました。
 江戸時代に鎖国が施行されるまで(三代家光からだったでしょうか)、幅広い自由貿易が行われていたことを裏付ける資料として、東南アジアには一時期100を超える日本人町があったということです。千利休は堺の裕福な魚問屋に生まれていますが、或いは東南アジア各地と直接貿易することもあったのではないかと推測できます。幼い頃から諸外国の品々を身近に見て、それらを茶の湯と結びつけたことは、彼にとってはごく自然な発想だったのではないでしょうか。

 現在も東南アジア諸国では昔ながらのやきものを生産している地域もあるようですが、日本人観光客がツアーで踏み込める範囲には限界があるようです。また国によっては骨董品の国外流出を防ぐため、税関でのチェックを強化しているところもあり、類似品でも購入すると厳重に処罰され没収ということも少なくないようです。

 美術品の国外流出といえば、最近になって葛飾北斎の肉筆画として有名だった虎の図の掛け軸に、龍の図の掛け軸が対幅として存在することがわかりました。フランスのギメ東洋美術館の浮世絵コレクションは、ルーヴル美術館の東洋部のコレクションがすべて移設されたもので、この龍の図の掛け軸以外にも数多くの名品を所蔵しています。
 何故日本の貴重な美術品が海外の美術館・博物館にあるのかというのにはいくつか理由がありますが、一つには第二次大戦後の日本の状況が要因として挙げられます。
 敗戦後の日本はあらゆる階級が貧困にあえぎ、特に名家に所蔵されていた美術品などは外国のコレクターの恰好の標的となり、二束三文で売買されました。それによって飢えをしのぐことができた訳ですので、外国のコレクターに感謝こそすれ非難するつもりはありませんが、しかし歴史をペリー来航まで遡って考えると、あまりに残念でなりません。出来うることなら世界に点在する日本の美術品で、第二次大戦前後に正当な商取引とは考えにくい状況で流出したものに関しては、どうか日本に返還して頂きたいものだと思います(ギメ東洋美術館の龍の図の掛け軸に関する所蔵の由来につきましては、この限りではありません)。

 ギメ東洋美術館の葛飾北斎の肉筆画「龍図」と太田記念美術館所蔵の「虎図」が世界で初めて対幅で展示されます。東京では太田記念美術館において、前期が平成19年1月3日(水)~1月26日(金)、後期は同年2月1日(木)~2月25日(日)まで、大阪では大阪市立美術館で平成19年4月10日(火)~5月27日(日)まで開催します。そのほか、喜多川歌麿、歌川広重、東洲斎写楽などの浮世絵189点が紹介されています。

 話がつい横道に逸れてしまいましたが、東南アジアの観光ツアーで、名所旧跡に行かず、ホテルも「中の下」で良く、リゾート目的では決してなく、食事も屋台程度で、伝統工芸品の生産・販売を見て廻る、なんてのが…あるわけないか。
2007/01/25 [Thu]

今月のオススメ!

 ノラ・ジョーンズの3rdアルバム「ノット・トゥ・レイト」、発売日の昨日購入してヘビーローテーション(カタカナ表記ばかり)で聴いています。1st、2ndとお持ちの方は安心してご購入いただける内容になっていると思います(どこぞのまわし者?)。

 音楽を記憶する能力というのは人それぞれ違うのでしょうか。一度聴いた音楽をすぐピアノで弾くことができる人の脳はどうなっているのでしょう。その点、私の頭脳は人よりも覚えるのに時間がかかるようです。そのかわり一度覚えるとウォークマン(今でいうところのi-pod)いらずで、頭の中でかなり正確に再生できます(お聴かせできないのが残念)。
 テレビで耳にした音楽などがいつまでも頭から離れないという経験はどなたにもあるのでしょうか。好きなわけでもないのに脳が繰り返してしまうのは何故でしょう。

 大好きな音楽は何度聴いても飽きないのは何故でしょう。同じように大好きなお茶碗は何度見ても飽きません。音楽もお茶碗も私の心を慰めてくれます。そんな作品を創造できたらとても素敵です。そんな作品に出会えたら、それもとても素敵です。
2007/01/22 [Mon]

茶の病、パソコンの病

 今朝まで雨がぱらついていた横浜もようやく天気が回復してきました。私はなんといっても晴れが好きなので、気持ちも明るくなってきます。

 さてパソコンが復旧して一晩が過ぎましたが、この教室通信へのコメントを書いていただく際に、まだ不具合が生じるようです。ただいま、ああでもないこうでもないと頑張っておりますので、もうしばらくお待ち下さい。そうこうしているうちに、自分が書いた文章の誤字脱字やら、ちょっとした接続詞などが気になってきました。

 ここ数年でしょうか、毎朝起きるたびに「茶の点前がしたい」と思う病にかかっておりまして、前の日に疲れて帰宅した時は、「明日の午前中はのんびりしよう」と思っているのですが、朝起きると「小一時間あればできるな」と時間を計算しながら身支度をして、ついつい教室の茶室に行ってしまいます。お抹茶が飲みたいということでもなく、無論お菓子が食べたいというわけでもなく、何しろお点前がしたい、しなければならないぐらいの勢いで、ここ数日は毎日独り茶を点てて飲んでいます。
 茶室があるという恵まれた環境に感謝しつつも、どうも自分では計り知れない"何ものか"によって突き動かされているような気もします。茶道教室には休まず行っていますが、楽しいとかワクワクした気持ちではなく(もちろん茶の友達と語らったり、先生方から貴重なお話をお聞きできる喜びはありますが)、自分の任務というか、行って勉強することを当然のこととして受け止めているふしがあるようです。
 人それぞれ茶道とのかかわり方や距離感があって、決して私の考え方を押し付けたりしないように気をつけないと、と思っておりますが、ついつい余計なことを言ってしまったりやってしまうので、反省しきりです。
 茶事をしたりすると準備や後片付けなど大変だったりもしますがそれらも実はとても楽しくて、もちろん茶事そのものも楽しくて、もっともっと茶の湯に親しんでいけば、更に楽しいことがたくさんあるような気がして、そのために今、一所懸命にやろうとしているのかもしれません。

 夕方になってやはりパソコンがフリーズしたりしてます。うーん、使用前に毎回再セットアップしなければいけないのかしらん。
2007/01/21 [Sun]

どうやら復旧したようです。

 おかげさまでどうにかホームページを更新することができるようになりました。ご声援下さった皆様、また励ましのメールまで頂き本当に有難うございました。結局今日二度目の再セットアップをして作動するようになりました。

 さて教室にも掲示してありますが、来月は恒例のお茶会を開きます。詳しくはHPのFor Membersをご覧頂ければと思いますが、初級・中級コースの皆様には先月焼き上がった志野茶碗を、自由制作の皆様にも自作のお茶碗をお持ちより頂いて、楽しいひと時をお過ごし頂ければと思っております。

 その志野茶碗ですが、先月22日から4日間かけて焼成いたしました。他のやきものと違い、長石を主成分とする釉薬を溶かすために時間がかかります。また炎が直接作品にあたると細かい気泡ができてしまうので、すべてサヤという箱の中に入れて焼きます。今回は窯割れもなく、緋色もたくさん出て良好に焼き上がったと思います。自分の作品については予想していたよりも収縮が少なかったため、抹茶碗はどれも少々大きかったと反省しております。近いうちにHPに画像をアップしていくつかご覧頂ければと思っております。

 今年の風邪はかかると長引くようです。ご自愛のほど。
2007/01/20 [Sat]

結び柳

 横浜では今朝初雪が降りました。寒いのは苦手な私でも、空からチラチラ白いものが舞い落ちてくる風情は、日常から一瞬童心に帰るきっかけを与えてくれます。積もることもなく午後には雨に変わりましたが。

 さてさて、完治したはずのパソコンがやっぱり不調で再セットアップという最終手段に踏みきりました。インターネットに接続するとすぐフリーズ状態になってしまうのですが、或いはISDN回線のせいかもしれません(今や光という時代にねぇ)。どうもマシントラブルには短気になってしまっていけません。この教室通信にはアクセスできて、こうして文章も更新することができるのですが、肝心のホームページのほうはパスワードが違うと、アクセス拒否されてしまっているのが現状です。生徒の皆さんが制作された作品の画像も早くアップしたいし、様々な情報を更新したいばかりについついあせってしまいます。ずっとパソコンに向かいながら「何故?何?」を繰り返していると本当に滅入ってきますので、ちょっと気晴らしというわけではありませんが、こうして教室通信に書き込みしたりしている次第です。

 今年も正月から茶三昧で、実家でも三泊四日の帰省中ほとんどを茶道関連の事に時間を費やしておりました。私の流派では正月の床飾りに芽吹き柳を使います。床柱に竹の花入を掛け、この柳の途中に輪を作って紅白の椿も一緒に花入に生けます。この柳がなかなか入手できないのですが実家では毎年母の知人が柳を下さるので、今年はそれをお裾分けしてもらい初釜で使ってみました。新幹線で紙袋に入れて持って帰ってきましたので、同じ流派の方が見たら一目瞭然だったかもと思います。

 わずかな文章でも思い出しながら、推敲しながら(この程度の文章でも私にとっては結構難しくて)書きますので、すっかり気分転換になりました(やっぱり気晴らし?)。さてもう一度マシントラブルに向かってみようと思います。
2007/01/18 [Thu]

ひと月ぶりのご無沙汰でした。

 年末年始のご挨拶もないまま、ホームページもこの教室通信もフリーズしたままになっておりました。実は先月16日に突然パソコンがダウンしてしまいまして(ノロ?鳥インフル?)、データの復旧と修理に丸一ヶ月かかってしまいました。皆様にはご心配をおかけして申し訳ありませんでした。ハードディスクごと取り替えるという大修理をしましたので、これから先しばらくは故障もなく動いてくれると期待しています。これまで通り充実したホームページをと思っておりますので、今後もどうぞ宜しくお願いいたします。

 ホームページからのメールも一ヶ月チェックできない間に、迷惑メール(ヤフーが自動選別して迷惑メールというカテゴリに入れてくれます)が177件も入っていてびっくりしました。生徒さんからのメールも最大一週間チェックできず(自宅のパソコンはマックのためか、ホームページの諸々の設定にアクセスできず、ネットカフェというものはどう利用してよいのか分からず、つまりほったらかしになってしまい)、大変失礼いたしました。

 この一ヶ月間、帰省したり友人と遊んだり茶事をしたりと、パソコンダウンに関する憂鬱以外は楽しく過ごすことができました。今のところ風邪やインフルエンザにもかからず、今冬は暖かいので寒がりの私にとっては穏やかな日常が続いておりますが、今年は少し新しい環境に入っていく年になりそうな予感を持っています。昨年末までお世話になっていたテニスのコーチが関西にご栄転されて、毎週月曜朝一のレッスンから火曜夜最終のレッスンに変更することになりました。新参者ですので少しずつ他の皆さんと仲良くなれたらいいなと思っております。そして月曜午前中の空いた時間に何か新しいことを始めようとも考えております。
 今年は私自身厄年ということで、今週火曜日にさっそく神社に行ってご祈祷して頂きました。自分に降りかかる災いはともかく、自分の周りにいる人たちにも厄が影響するなどと、いろんな方に教えて頂いたこともあり、昨年の前厄から行くようになりました。

 一ヶ月パソコンに触れず、その間この教室通信に書きたいことが沢山ありましたが、とりあえず今日はここまで。旬の話題でボツになったものはまた何かの機会に書ければと思っております。今年もどうぞ宜しくお願いいたします。

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Author:山手陶芸教室 ソウム課だより
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