ソウムメイト2017”啐啄同時”

2007/06/29 [Fri]

ご来場誠にありがとうございました。

 先日の23日(土)と24日(日)、山手234番館の2階にて開催された生徒作品展に、多数のご来場を頂きまして厚く御礼申し上げます。また搬入搬出その他お手伝い下さった皆様にも深く感謝申し上げると共に、今後も変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

 堅苦しいご挨拶になってしまいましたが、山手234番館での作品展は私にとっても本当に素晴らしい二日間でした。この企画の初めは実を言いますとあまり気が乗りませんでした。横浜の有名観光スポットではありますが最寄り駅が遠く、バスかタクシーを使うか或いは自家用車だと有料駐車場しかないため、なかなか来場者数に期待を持てなかったからです。

 山手の西洋館の多くは横浜市の管理の下、市民に広く開放されており使用料もお手頃で、毎月様々なイベントが開かれています。山手234番館の場合は、使用希望月の四ヶ月程前に抽選会が行われることになっていて、その日の朝9時からの抽選会に行ったところ8番目という、落胆を隠せない順番のくじを引いてしまいました。ところがどうした訳か、私の希望していた曜日には先のどなたも予約を入れなかったため、運良く6月23日(土)、24日(日)の二日間を使用できることになったのです。これがこの後連続して起こる幸運の始まりになろうとは、この時は知る由もありませんでした。

 さて設備の使用上の注意などを管理の担当の方からご説明頂いているうちに、この二日間が横濱開港150周年記念プレイベント、「JAPAN 西洋館と日本の器」の開催期間中にあたることが判明しました。しかも山手234番館では多治見焼の展示ということで、初めて耳にした時は正直申しますと少々不安が胸をよぎりました。いかに生徒さんの力作揃いとはいえ、多治見焼の陶芸家の方の作品と並べて展示するのはどうかと思ったのです。

 しかし考えてみれば陶芸家が技術的に上なのは当然のことですし、むしろ陶芸教室でもこれだけの作品を生徒の皆さんが作れるのだというところを見てもらえたら、という思いがフツフツと湧いてきて、すぐにそんな不安は引っ込んでしまい、このような有難い巡り合わせはまたとない機会と、日に日に楽しみになっていきました。

 さて二日間の期間中は、事前の天気予報もなんのその、大きな崩れもなく土曜日には晴れ間も広がり、さらに日曜日は「JAPAN 西洋館と日本の器」の最終日にもあたっていましたので、本当に多くの皆様にご来場頂きました。前もって展示を考えたり、当日朝からの搬入や搬出その他全てが本当に楽しく充実した時間でした。

 隣の部屋の多治見焼の展示や、他の西洋館での陶磁器類の展示はとても素晴らしいもので、山手陶芸教室の作品展はそれらに比べれば規模も小さく、展示の仕方にも工夫が足りなかったかもしれません。でも一つ一つの作品たちはとても輝いて、ご来場下さった方々の印象に残るものばかりだったことと思います。

 是非またこのような作品展をしたいと、終わったばかりなのに今からもう次の企画にワクワクしています。その時にはまた皆様にお会いできることを心から楽しみにおります。九十九里浜テニス合宿07.6.25

↑作品展の翌日から九十九里浜へテニス合宿に。終始曇っていましたが、お蔭様で雨に降られず満喫しました。
2007/06/20 [Wed]

山手陶芸教室in山手234番館

 今週の土曜と日曜、山手234番館の2階にて生徒さんの作品展を開催します。周辺の西洋館では伝統的な日本の器を使ったテーブルコーディネートと空間演出の催しも展示されていますので、皆様お誘いあわせの上、是非お越し下さいませ。

 山手234番館…横浜市中区山手234-1
 ℡045-625-9393
 交通…JR「石川町駅」下車徒歩20分
    みなとみらい線「元町・中華街駅」下車徒歩1分
    市バス11系統(桜木町駅~保土ヶ谷駅東口)「元町公園前」下車バス停前
    市バス20系統(山手駅~山下ふ頭)「港の見える丘公園前」下車徒歩5分

*その他の西洋館の催し物

 外交官の家……………有田焼
 ブラフ18番館………横濱増田窯
 ベーリック・ホール…輪島塗
 エリスマン邸…………備前焼(藤原和)
 山手234番館………多治見焼
 横浜市イギリス館……ノリタケテーブルウェア
 山手111番館………瀬戸(織部・中島勝乃利)
いずれも24日(日)までの展示です。
山手234番館周辺地図

2007/06/15 [Fri]

お続きのある大寄せ茶会

 先日の日曜日は鶴岡八幡宮の大寄せの茶会でお点前とお運びをさせて頂きました。これまでにも何度か大寄せの茶会でのお点前とお運びはさせて頂いたことがありますので、近頃は少しは慣れてきたように思いますが、今回はお続きをお出しするということで、いつも以上の慌ただしさが予想されました。お続きとは「おかわり」のようなもので、通常大寄せの茶会では客の人数が多いこともあって、一服(一杯)だけしかお茶をお出ししません。それを二服出すということで、手際の良さや間合いなどいつも以上に神経を使わないとなかなかうまくいきません。

 常の通り客に主菓子(今回は紫陽花をあしらったきんとん)を出し、お点前さんが次客(二人目の客)の分まで点てたら、三客(三人目の客)以降は水屋で点てたお茶をお運びが持ち出します。今回の広間には一度に25人前後の客を一度に入れますので、点て出しは大体23人分ということになります。末客(一番下座の客)までお茶を運び終わる前に、正客(一番目の客)に今度は干菓子(今回は氷室というお菓子)を運びます。この時正客に「お続きがございますのでどうぞ」などと伝えます。京都では大寄せの茶会のお続きはよくあるらしいのですが、関東ではまずありませんので、ここでやや大きな声で説明しておかないと、客に二服目を運んでも「私は既に一服戴きましたから」と断られてしまうことにもなりかねません。

 客に干菓子を取り回してもらい、末客まで一服目を出し終えたら、すぐ二服目を正客に出します。今回私は初めてのお続きのお運びでしたので、二服目を遠慮する客がどれくらい居るのか見当がつきませんでしたが、ほとんどの客に断られることなく二服目を出すことができました。

 基本的には茶席にお運びが二人以上はいらないように気をつけていましたので(3人以上入るとバタバタとして落ち着かない雰囲気になってしまいます)、一服目のお茶を出す前に主菓子器を下げ、お茶を運んだらその足で飲み終わった空の茶碗を下げ、続いて干菓子器を出し、二服目のお茶を出し、干菓子器を下げ、二服目の茶碗を下げるという作業を5人でコマネズミのごとくこなしていきます。茶席ではもちろんスマイルですけれど、水屋は火がついたように大忙し。呼吸が合わないと点て出しのお茶が冷めてしまったり、客を待たせてしまうので、水屋もお運びも気が抜けません。

 おかげさまで大きな失敗もほとんどなく、担当していた午前の部は無事終えることができました。午後は同じ社中の他の方々にバトンタッチして、共に働いた茶友たちと他の茶席へ行ってのんびりして帰りました。

 日中は雷鳴が轟き雨も激しく降りましたが、朝と夕方の移動時間は有難い事に降られずにすみました。毎回色んな勉強をさせて頂いて本当に幸せに思っています。

 関東地方もようやく梅雨入りだそうで、昨日の午後は横浜も本降りでしたが、今日は晴れ間も見えて気温もぐんぐん上昇しました。それでも夜は涼しくなりますので皆様ご自愛のほど。
入梅の日の夕焼け07.6.15

2007/06/08 [Fri]

第四期スタートです。

 今週はお天気に恵まれました。事前に雨を見越して予約しておいたテニスコートが全て晴れたため、三日間で5ヵ所を回ることになり嬉しい悲鳴でした。今度の日曜は大寄せの茶会でお点前をさせて頂くので、できればそれまで晴れていて欲しいと願っています。

 さて先週から初級・中級コースがスタートしました。私共の陶芸教室では随時入会ではなく、約10ヶ月に一度募集をさせて頂いており、平成16年の11月に開講してから今回で第四期目を数えることとなりました。

 毎年初回にお話させて頂く、やきものの種類と陶芸の制作工程については昨年7月の頁(2週に亘っています)をご参照下さい。最初から専門用語で小一時間お話ししましたので、ひょっとすると退屈だったり苦痛だったかもしれませんが、知識として知っておいて頂くと、デパートの食器売り場でも、旅先の民芸品屋さんでも楽しみ方が少し増えるかなと思います。

 さて先日国宝の井戸茶碗「喜左衛門」とどんな道具を合わせるかという内容で書きましたが、平成十七年の秋にこの「喜左衛門」が使われた茶会の資料がありましたので書き出してみました。

 如庵茶会記

  濃茶席          孤篷庵 東京世話人

    待合

床 萩 不昧賛 春川院画

 香合 存星(遠州蔵帳) 柚 箱 遠州筆 鈍翁旧蔵
  炭斗 唐物底四方
  羽箒 鸚鵡 不昧寄進之内
  火箸 明珍 在銘
  鐶  万字(宗和好) 徳元在銘
  釜敷 時代籐組 内箱 辻宗範筆 外箱 鈍翁筆
  灰器 丹波
  灰匙 朝鮮砂張

    本席  国宝 如庵
床 雪舟(雲州蔵帳) 円相 箱 不昧筆 伊川院極
 花入 遠州作 二重切
 釜  芦屋 真形
 風炉 芦屋 
 水指 南蛮縄簾(遠州蔵帳) 箱 宗香政峯筆 鈍翁旧蔵
 茶入 飛鳥川(名物) 銘 葛城 箱 宗友筆
     袋 安楽庵、間道
 茶碗 喜左衛門井戸
 茶杓 遠州作 有馬山
  蓋置 青竹
  建水 砂張
 御茶 錦上の昔 柳桜園
 菓子 初紅葉  両口屋製
 器  縁高
  煙草盆 青漆 糸巻竹彫象嵌入手付
  火入  織部
  煙草入 宝珠形具利
  煙管  好水口一双


 本来ですと会記は縦書きなのですが、インターネットという制約上やむを得ず横書き表記です。漢字の羅列で、非常に分かりづらいですが、要するに非常に由緒ある道具ばかり集めて茶会を開いたということが書いてあります。
 茶室は現在愛知県犬山市にある国宝の如庵(じょあん)。元々は織田信長の弟、織田有楽(おだうらく)が京都建仁寺塔頭正伝院に作った二畳半台目(にじょうはんだいめ:いわゆる2.5畳の狭さ)の茶室で、幾度か移築されたのち現在地に落ち着きました。
 その他、掛軸は雪舟。水指、茶入は小堀遠州が愛玩したもので、花入、茶杓も遠州作なので、或いは遠州流の茶席だったかもしれません。

 ちなみに会記のそれぞれの行の書き出しの位置が、微妙に違います。これは道具の格の違いを表していて、例えば蓋置と建水は他の道具よりも少し(一文字くらい)下げて書き出します。また道具を書き連ねる順番も決まっていて、本席の道具は必ず床(掛軸)から始まります。上記では本席の前に待合の炭道具も書き出していますが、一般的なお茶会ですと炭道具などは陳列しないので、本席の床の次に花入を書き、続いて香合と書き進めます。これはお茶会で正客になった時に、席主に道具について訊ねる順番なので、茶の湯の世界では覚えておかなければいけません。

 上記はもちろん一例ですので、「喜左衛門」と他の道具との取り合わせは無限にあります。流派によって特徴も出ますので、同じ道具でも印象が違って見えることもありますが、それもまた茶の湯の楽しみの一つなのです。

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