ソウムメイト2017”啐啄同時”

2008/08/29 [Fri]

九州一人旅~二日目~仙巌園と尚古集成館、篤姫館へ

 さて九州一人旅の二日目。午前中は鹿児島の観光地を巡回している、シティビューというレトロ調のバスで仙巌園へ。別名磯庭園は島津家の別邸。維新後、版籍奉還から廃藩置県と、明治政府が立て続けに打ち出した政策によって、結局何もかも取り上げられた格好になってしまった島津久光(斉彬公の義弟。大河ドラマ・篤姫では山口祐一郎さんが演じています。ミュージカル出身の52歳。なんとお若く見える)が、かつての家臣であった西郷・大久保たち新政府のやり方に対する怒りのあまり、ありったけの花火を錦江湾で打ち上げさせ、この磯庭園で眺めたという逸話が残っています(今回の大河ドラマでこのシーンがあるかどうかは分かりませんが)。
仙巌園(磯庭園)

 桜島を築山に、錦江湾を池に見立てて作られたという壮大な借景を持つ仙巌園は、斉彬公の時代に最先端の洋式技術を導入しました。写真の木の左下には日本で最初のガス燈となった鶴燈籠も見えます(ちっちゃく)。
近くで見ると大きい鶴燈籠

 お土産屋さんも充実していて、薩摩焼や薩摩切子など、素晴らしい伝統工芸品の数々を拝見させて頂きました。薩摩切子は良いもの(値段もよい)と安価なものとでは、色が随分違うことを知りました。また薩摩焼の白薩摩には通常の貫入よりも細かい「八重貫入(やえかんにゅう)」という上物があることも知りました。お店の方もとても親切であたたかく、良い思い出になりました。

 さて仙巌園の隣には尚古集成館があります。この一帯は斉彬公の時代には集成館という工場地帯で、現在は島津家伝来の史料を中心に文書や書画をはじめ歴代の当主らの鎧、薩摩切子や薩摩焼などの工芸品、機械類など約1万点を収蔵しています。
尚古集成館

 尚古集成館の横には、薩摩切子を製造しているガラス工芸館があり、間近で見学させて頂きました。
ガラス工芸館。観光客の見学用ではなく、完全に工房です。
経験地によって作業内容が高度になっていくそうです。
削りすぎると穴が開くことも。

 デザインの割付をしている男性がちょうどグラスの芯出しをしていて、ガラス製品だと手回しロクロとの摩擦が少ないので、いとも簡単にできることが判明。これはひょっとすると陶芸に応用できるかもしれません。
簡単そうに見えた芯出し

 ガラス工芸館の駐車場の片隅には登り窯の跡があり、往時を偲ばせていました。そこからさらに南に行くと、現在でも白薩摩を焼いている窯元があって、ここも見学させて頂きました。
登り窯跡

 香炉の細かい彫を施している職人さんは、少し作業をしては乾燥を戻すために塗れタオルやビニール袋にくるんで、丁寧な仕事をされていました。
非常に細かい彫の作業中

 絵付け職人さんは、ここだけ畳が敷かれていて、美しい色絵をされていました。
これまた非常に細かい絵付けの作業中

 ここの窯元さんでは前述の八重貫入を制作しています。
ガラス工芸館から少し坂を上がったところにある薩摩焼の窯元。

「八重貫入」は、第19代藩主島津 光久が江戸初期の1687年前後、交流のあった大名への贈答などを目的に作られ始めたといわれます。高い技術が必要なため当時から希少品とされ、尚古集成館(鹿児島市 仙巌園横)にも数点しか残っていません。一部の窯元に技術が受け継がれていましたが、昭和20年代はじめごろまで製造は途絶えていました。白薩摩の特長であるひびは、本焼きで膨張したガラス質のうわぐすりが、本焼き後に冷めて縮む過程で生じます。八重貫入は、一般の白薩摩に比べ、表面のひびがきめ細かく折り重なり、立体感や奥深さを醸し出すといわれます。うわぐすりと素地(土)の熱膨張率の差を一般の白薩摩より高めることなどで、幾重にも重なってみえる微細なひびが生まれるのです。

 そんな訳で仙巌園と尚古集成館周辺の見学はとても興味深かったため、午後の時間に大幅に食い込んでしまいました。とりあえずシティビュー(シャトルバス)でフェリー乗り場近くのドルフィンポートという複合施設に行き、とりあえず遅いランチをとりました(もちろんラーメン!チェーン店のようでしたがここも美味♪)。

 このNHK鹿児島放送局の向かいに位置するドルフィンポート内には、期間限定で「篤姫館」が作られていて大変な賑わいでした(来年の1月12日までやっています)。大河ドラマの撮影風景(VTR)や、実際に撮影で使われた着物を羽織っての記念撮影ができたりして、親子連れで楽しめる内容になっています。
鹿児島はやはり篤姫で盛り上がっていました。

 充実した鹿児島での二日間もこれにて終了。夕方から次の目的地・熊本に向かうべく、九州新幹線に乗りました。
九州新幹線「つばめ」鹿児島から熊本まであっという間
まだまだつづく…
2008/08/27 [Wed]

続・九州一人旅~初日Ⅱ、城山哀歌

 城山は島津家のお城・鶴丸城址の背後にある山で、国の天然記念物にも指定されています。 城山の下に照国神社があり、ここは幕末の名君、島津斉彬公(大河ドラマでは高橋英樹さんが演じました。篤姫を養女に迎え将軍家定に嫁がせたお殿様)をお祀りする神社です。横の空き地にはその斉彬公の銅像が寂しく建っていました。
島津斉彬像

 さらにその近くには黎明館(やはり鶴丸城址に建つ鹿児島県歴史資料センター)がありますが、この日は残念ながら休館日。以前来た時も休館日でこれまで一度も入れずじまいです。

 城山の登り口はいくつかありますが、東側の薩摩義士碑の横から登ることにしました。この薩摩義士碑とは…
薩摩義士碑には今も多くのお供えがありました。

 1753年、徳川幕府は薩摩藩に木曽川・揖斐川・長良川(岐阜県)の改修工事を命じました。
この宝暦治水は非常な難工事で、島津家は約1,000人を動員し工費40万両を費やした末、1年3ヶ月かけてやっと完成させました。
その間、幕吏や地域住民との対立、悪疫の流行などで80余名の犠牲者を出しています。
 その供養墓塔として大正9年(1920年)に建立されました。藩の出費の責任をとって自刃した治水総奉行・家老平田靱負の碑を頂上に、将棋の駒を並べたような碑です。
 完成した堤防はどんな洪水にもびくともしないので、現地の人々に深く感謝され、この日も碑の前には岐阜県から持ってこられた長良川や木曽川の水がペットボトルに入れられてお供えされていました。岐阜県側にも薩摩藩士を祭る治水神社が建てられていますし、私の実家から岐阜羽島駅に向かう途中の長良川沿いにも慰霊碑が建っていたように記憶します。

 鬱蒼とした森の中を頂上に向けてアタック開始!と言っても標高107メートルですし、遊歩道も整備してありますので、誰でも登れます。
木漏れ日の中をハイキング

 途中、たくさんの野良猫たちに道案内されながら10分程度で登頂成功!あいにく桜島は雲がかかっていましたが素晴らしい眺望にしばし暑さを忘れました。
薩摩滞在中の二日間、桜島はずっと雲の笠をかぶっていました。

 さて頂上からさらに山の裏手に下ると、西南の役で西郷軍が熊本の田原坂から道なき道を敗走し、山中をさまよいながら最期に辿り着いて立てこもった西郷洞窟があります。
二つの西郷洞窟。幕末維新の英雄の数奇な運命に涙

 この日鹿児島空港から鹿児島中央駅に向かうバスで、鬱蒼とした薩摩の山々を見ながら、疲弊し尽した身体で一心に生まれ故郷を目指した西郷軍に思いをはせておりましたので感慨もひとしおです(ここも以前来たことがあるんですが)。

 今日のお宿はこの城山公園からすぐのところ。桜島を眺めながら露天風呂に入るという贅沢なひとときを過ごし、再び夜の天文館へと向かったのでした(シメはやっぱり鹿児島ラーメン)。
天文館でぶらっと入ったラーメン屋さん。ここも美味しかったです。

 さらにつづく…
2008/08/24 [Sun]

感動をありがとう!

九州一人旅行記の途中ですが、オリンピック終了しましたね。
 旅行中はとくに、LIVEで観ることができた競技はわずかで、ほとんどがVTRでしたが、4年に一度の感動を味わうことができました。

 私の個人的感動Best1は陸上男子100mのボルト選手です。カール・ルイス選手を観た時以上の、衝撃の一瞬でした。
新たな人類出現の瞬間

 それからNHKの五輪テーマソング、Mr.Children「GIFT」も、名場面を盛り上げてくれました。女子ソフトボールの表彰式を観ながら、この曲を聴いていたら、朝食中にうっかり落涙してしまいました。
逞しい上野投手が、表彰台の上からスタンドに居る両親の姿を探している姿に…くぅ~っ
また4年後を楽しみにしています。
2008/08/20 [Wed]

九州一人旅~初日Ⅰ~いざ幕末維新の源流へ!

 お盆も過ぎて、横浜も若干暑さが和らいできたように感じます。

 さて先週の月曜日から三泊四日で九州を旅してきました。もちろん一人旅♪複数で旅行するのももちろん好きですが、そんな時は出発前から予定がきっちり決まっていて、添乗員さんか旅行奉行が居てくれて、何もかも任せっきりが良いです。一人旅の良いところは風の吹くまま気の向くまま、興味を持った場所には誰に気兼ねすることもなく、好きなだけ居られるところでしょうか。

 そんなわけで先週の月曜日、鹿児島空港に無事到着(朝からビールを一気飲み!もちろん飛行機酔い対策です)。そこからバスでJR鹿児島中央駅まで出て、幕末維新の歴史を巡る旅のスタートです。
いつの間にか鹿児島中央駅には観覧車が作られていました。

 「維新ふるさと館」を目指して歩くと、まず最初にお出迎えして下さるのは大久保利通像です。西郷さんに比べるとまだまだ評価が低い「いちぞうさぁ」ですが、鹿児島市内に銅像が建っただけでも良しとしましょう。
幼馴染の西郷とは西南の役で対決してしまい、薩摩ではあまり人気がありません

 「維新ふるさと館」には以前も来たことがあり、半日では足りないほどの充実した内容で、地下一階にはロボットを使った体感ホールがあり、他にも島津家の歴史から幕末にかけての映像資料が盛りだくさん。改めてとっても勉強になりました。夏休みで親子連れも多数来場していて、これも大河ドラマ・篤姫効果なのでしょう。一人でも多くの子供たちが幕末に興味を持ってくれたらいいな、などと勝手に嬉しい気持ちになって4時間ほど満喫しました。
維新ふるさと館内部をお見せできないのが残念です

 次に昼食を食べに天文館に行きました。
天文館のアーケード街

 天文館は鹿児島のアーケード街を中心とした歓楽街で、江戸時代に天文観測施設が置かれていたところからの由来です。以前来た時の記憶を頼りにラーメン屋さんを探しましたが、なかなか見つからず結局交番で聞いて鹿児島ラーメンを食べました。
行列のできる某ラーメン店。美味しかったです♪

 今回の旅のもう一つの目的はラーメンです。九州には各地に美味しいラーメン屋さんがあるので、昼食は出来る限りラーメンを、夜は焼酎と郷土料理を楽しみに来ました。

 このお店も以前食べたことがあり、千切りの生キャベツの印象でしたが、記憶違いかキャベツは茹でてありました。味は以前よりも美味しく感じました。
食べる前に写真を撮る時は他のお客さんの視線が痛い

 天文館でお腹を満たし、午後は城山に向かいました。天気も良く、横浜と変わりない夏の陽射しを浴びて、すっかり汗だくになってきました。
 つづく…
2008/08/10 [Sun]

薩摩が俺を呼んでいる

 横浜は昨日から少し過ごしやすくなりました。秋はそこまで来ているのでしょう。

 NHK大河ドラマ「篤姫」が高視聴率だそうで、いやぁ~、お役に立てて何よりです。史実が脚色されている部分も間々あるとは思いますが、それでも毎週欠かさず観ているうちに、俄然薩摩に行きたくなってきました。

 8年前に一人旅で鹿児島に行き、維新ふるさと館や西南戦争の終結の場である城山、磯の別邸も見学し、さらに宮崎・飫肥(おび)の小村寿太郎記念館、熊本では四時軒(しじけん・横井小楠記念館)や神風連資料館を巡り、海路島原に渡ってから長崎に入りグラバー亭はもちろん、亀山社中跡(海援隊の前身組織、現在は閉館)などを見学、さらに大分は日田の咸宜園(かんぎえん・広瀬淡窓の私塾で高野長英、大村益次郎などを輩出)、そして唐津のやきもの、福岡・博多の屋台とラーメンを堪能してきたのでした。

 行くとすればお盆休みぐらいしかないかなぁ、となかなか腰が上がらずにいました。

 そんなことをそこはかとなく思いながら過ごしていたある日、実家の法事の帰りに従妹二人と新幹線で一緒になりました。二人とも結婚して子供も居るのですが、上の従妹は子供も少し手が離れてきたので、最近遠泳を頑張っているという話をしてくれました。しかも海を泳ぐ大会に出るというので、私は以前テレビで観た、鹿児島・桜島の錦江湾(きんこうわん)を地元の小学生たちが泳いで渡るドキュメンタリーを思い出し、「まさか錦江湾を渡るとか?」と聞き返したところ、なんとまさにその錦江湾4.2kmを横断する大会に出場すると言うのです(大会は7月下旬でしたので、結果はどうだったのか?)。

 それならせっかくだから鹿児島の観光をと勧めたのですが、大して観るところもないと思い一泊しかしないとのこと。なんてもったいない!私なんて三日あったってまわりきれない、維新ふるさと館だけでも一日だけじゃ全然足りない。磯の別邸ももう少しのんびり観たい…などと熱く語っているうちに矢も盾もたまらなくなって、翌日には旅行代理店に駆け込んでいました。明日8月11日出発です。飛行機の上昇下降・左右旋回、エコノミー狭所が非常に苦手なので、搭乗直前に缶ビールを一気飲みし、酩酊状態にして自分を誤魔化し、酔いもさめやらぬまま薩摩に着陸する予定です。

 皆様はどんな夏休みをお過ごしでしょうか?これからの方も終わった方も、また休みがあまりない方も、陶芸教室は来週20日(水)からです。どうぞ宜しくお願いいたします。せごど~ん!いちぞうさ~!
2008/08/07 [Thu]

8月7日、旧暦では七夕です。

 暑い日が続きますが皆様お元気でお過ごしですか。今日8月7日は暦の上では立秋です。そろそろ秋の気配が…、とはなかなかいきませんね。旧暦でいうと七月七日で七夕です。そういえばいつも7月7日(太陽暦)は梅雨の真っ只中で、子供の頃に曇った夜空を恨めしく見上げた記憶があります。本来の七夕は今日のように夏真っ盛りですから、旧暦でいけば当然カラッとした晴れ間が多かったわけですね。日本では明治5年から太陽暦に切り替わり、季節の行事とカレンダーにズレが生じてしまいました。

 そこで七夕についてもう少し調べて見ました。

 七夕(しちせき、たなばた)は、日本、中国、台湾、越南、朝鮮などにおける節供、節日の一つで、五節句の一つにも数えられています。古くは、「七夕」を「棚機(たなばた)」とも表記し、今日に至り、一般的に「七夕」を「たなばた」と発音するのはその名残で、元来、中国での行事であったものが奈良時代に伝わり、元からあった日本の棚機津女(たなばたつめ)の伝説と合わさって生まれた言葉です。

 グレゴリオ暦(現在のカレンダー)の7月7日は夏ですが、旧暦の7月7日はほとんど立秋以降であるので、古来の七夕は秋の季語です。

 統計的には、旧暦で晴れる確率は約53%(東京)で、晴れる確率が特別に高いというわけではありませんが、旧暦では毎年必ず上弦の月となることから、月が地平線に沈む時間が早く、月明かりの影響を受けにくいので天の川がよく見えるわけです。新暦では、晴れる確率は約26%(東京)と低く、そのうえ月齢が一定しないために、晴れていても月明かりの影響により天の川が見えない年もあり、したがって、天の川が見える確率という点では、旧暦の七夕の方がかなり高いといえます。

ちなみに、七夕に降る雨を「催涙雨(さいるいう)」また、「洒涙雨(さいるいう)」といい、織姫と彦星が流す涙と伝えられています。

 現在でも七夕祭りを旧暦どおり、8月に開催している地域もありますので、もう少し旧暦を尊重して日々過ごしていけば、日本の四季の移ろいをより楽しめると思います。
井伊宗観好十二月茶器 七月 女郎花に鵲(かささぎ)
2008/08/03 [Sun]

フェデラー陥落!

 スイスのフェデラー選手が遂にATPテニスランキング1位から陥落してしまいました。04年2月から4年半に渡って王座に君臨してきた彼も、最近は全仏、全英と連続してグランドスラムのタイトルをスペインのナダル選手に奪われていました。彼の不調というよりも、ナダルの躍進による結果なのではないかと思います。個人的には再び王座奪還を期待していますが、進化し続ける22歳の新王者ナダルをねじ伏せることは、これまでの王座を死守することよりも困難なことなのではないでしょうか。

 Go Roger!
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Author:山手陶芸教室 ソウム課だより
『貴方の意志が本当に強い時、驚くべきほど多くのことを学ぶことが出来る。』
by チャック・ベリー先輩

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